くでじゅう、を継ぐ~長く使う、強く使う

組手什は、長い用途につないで使います。組手什の切り欠きは、沢山有って、どこを使っても良いような工夫の産物です。また、接点が多いので、大きな力を細かく分散して活用することができます。

 この事例は、2.4mの部屋に設置した仮設展示棚です。組手什は最長2m、通販では1.5mを扱っています。

2本以上並べて、ずらして、重さに応じて接合点を増せば、どこまでも長く丈夫に活用することができます。

組手什の部材は、”杉”という木材の中では一番軽くて柔らかい種類の材木ですが、使い方次第で必用な強さを得ることができます。関心を持ったら、いろいろ調べてみてください。鉄骨のH型、合わせ梁、はしご構造、軽くて強い構造は、組み方次第です。

 また、ここでは、上と下に平欠き材を使っています。床と天井に傷を付けない配慮です。そして、床にくさびを押し込んで、天井とで固定しています。もっとも、展示物が軽いので。

合成梁、と言われるもののテスト。くでじゅうをつないで、3m長さに。人2人分、100kgに耐えています。耐えていると言えないかもしれない。紡錘形にたわんでいるのは、重さが全体に振り分けられていることです。

組手什の1本1本は弱いですが、組み方の工夫、板を敷くなどで、求める用途を叶える事ができます。

ものつくりの楽しさは、工夫と知識と試行と錯誤と、そのさきの達成感です。